【特別連載】フリー受講 実践者たちの記録(4)
<File1> K.Yさん(3)
「疲れにくい身体になった」
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前回は、K.Yさんがフリー受講を通して
「フォームより自分の身体の実感を大切に」
という転換を果たし、
ゆる体操の「質」が根本から変わり始めた
ことをご紹介しました。
今回は、その4カ月間にK.Yさんの「身体」
に起きた、より具体的な変化についてご紹介
します。
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■まず感じたのは、「疲れにくさ」
フリー受講を始めてK.Yさんが
最初に感じた身体的な変化は、
「身体が疲労しにくくなった」
ということでした。
K.Yさんは、体育会のサッカー部をやめ
た後も、サッカーの社会人チームでの
活動やフットサルなどを通して、本格的な
運動を継続していましたが、ゆる体操に
取り組むようになってから、身体的に
「疲れにくくなった」
という感想を残しています。
この「疲れにくい」には、
1)(サッカーやフットサルの)プレー中
に疲れにくい
2)(サッカーやフットサルの試合や練習を
行った後でも)疲労があまり残らない。
の2つの意味がありますが、
K.Yさんはその両方の効果を実感されてい
たようです。
前者に関しては
「(体育会の)部活でトレーニングをやって
いた頃と比べ、走り込むことは少なくなった
のですが、あまり体力的な衰えというのは
感じず、以前より楽に動けるようになりまし
た。」
という言葉が、
また後者に関しては
「激しい運動をした後でも、身体的な疲労をあ
まり感じるようにならなくなり、寝ゆるをして一晩
寝れば、疲れていても、翌日にあまり疲労が残
らなくなりました。」
という言葉が、ご自身が当時書かれた体験談
の中に記されています。
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■ゆる体操で「疲れにくくなる」メカニズムとは?
では、ゆる体操に取り組むことでなぜこのよう
に「疲れにくく」なるのか?
そのメカニズムについて少し考えてみましょう。
激しい運動を行うと、筋肉は消費されたエネ
ルギー物質を再合成するために大量の酸素
を必要とします。
通常、その酸素の供給は心拍数や呼吸数
を増やすことで行われますが、その能力の
限界を超えた時、酸素供給が追いつかなく
なり、息が切れたり、筋肉が酸欠状態になる、
といった状況に陥ります。
それが一般的にいう「バテる」という状態です。
本格的にゆる体操に取り組み始めたK.Yさ
んが「疲れにくくなった」(=バテなくなった)理
由としては
1)「“力み”の改善」や「動きの質の向上」に
よるエネルギーロスの削減
2)毛細血管を通しての血液循環の促進
3)肋骨周りがゆるむことによる呼吸能力の
向上
等が考えられます。
以下、具体的にひとつひとつ考えていきまし
ょう。
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まず1点目の
「『“力み”の改善』や『動きの質の向上』に
よるエネルギーロスの削減」
について。
ある運動・動作を行う際に使われる主働筋以
外の筋肉が緊張していると、その分酸素が浪
費されます。
でも、ゆる体操を通して「力み」が改善されたり、
また、合理的な身体の使い方を身に付けること
により、動かすべき筋肉だけに酸素を集中でき
るようになり、同じ強度の運動でも全体としての
酸素消費量を減らすことができるようになります。
例えば、本校の「ゆる体操初級(歩き系)」レッ
スンでは、前進歩行の際にブレーキとなる前もも
の筋肉の働きを抑制し、代わりにアクセルの働き
を果たすもも裏の筋肉を効果的に活用させる
身体使いを学びますが、こうした身体操作の
改善も当然、ここで言う
「エネルギーロスの削減」
につながります。
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次に2点目の
「毛細血管を通しての血液循環の促進」
について。
毛細血管は、細胞に酸素や栄養を届け、老廃
物を回収する重要な役割を担っています。
ゆる体操への継続的な取り組みにより心身の
脱力が進むと、これまで使われていなかった
末梢の毛細血管が目覚めることも含めて全身
の血液循環が高まります。
これによって運動中に筋肉が必要とする酸素の
供給能力が飛躍的に高まると共に、筋肉内に
溜まった乳酸等の疲労物質を回収する能力も
高まります。
また、このように毛細血管を通しての全身への
酸素供給能力が高まることでその分、
心臓への負担を軽減することができるようにも
なります。
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最後に3点目の
「肋骨周りがゆるむことによる呼吸能力の
向上」
について。
教室のレッスンでも頻繁にご紹介をしている
ように、肋骨と肋骨の間には肋間筋という筋
肉があり、ケアをしないと加齢やストレスにより
肩こりと同じように拘縮します。
そうした「肋骨周りが固まった」状態では、
一回ごとの呼吸を行う際にその運動に抗う
ブレーキ成分と戦わなければならいないため
に多くのエネルギーを必要とする一方、
一回の呼吸を通して酸素を取り込む量(換気
量)が少ない、大変非効率な
「浅い呼吸」
となります。
それが、本校のレッスンでも定番的に取り組
んでいる「胸フワ」「脇フワ」等の体操を行い、
肋骨周りがゆるんだ状態になると、
肋間筋や横隔膜筋など、呼吸運動に関わる筋
肉に使われるエネルギーのロスが改善され、
一方で一回の呼吸による換気量が多い
「深い呼吸」
に変わって行きます。
このように呼吸運動に関する酸素の消費・供
給の環境が大きく改善したことも、
K.Yさんが「疲れにくくなった」大きな要因として
働いていたものと考えられます。
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K.Yさんは体験談の別の部分で、
元々持っていた
「緊張しやすい」
という体質そのものが変わり、
それまで慢性的に抱えていた
・肩が張りやすい
・息を詰めてしまう
・肋骨を固めてしまう
といった身体的な問題が少しずつ改善された
・・・といった記述を残しておられますが、
これは上記の、科学的な見解を踏まえた分析
内容と一致するとともに、
K.Yさんの身体がゆる体操により、
短期間で様々な面から「激変」していった
事実を示す貴重な証言ともなっています。
<第4回 了>
