前回のメルマガで発表させていただいた
通り、
新年1月の
「ゆる体操初級(通常)」
レッスンのテーマは
「ゆる体操で有酸素運動」
となります。
そこで今回は、
「そもそも有酸素運動とは?」
「なぜ、『ゆる体操』が大変有効な有酸素
運動になり得るのか?」
について、
お話をさせていただきます。
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一般に有酸素運動とは、
ウォーキング・ジョギング・エアロビクス・
サイクリング・水泳など、
長時間継続して行う運動を指し、
体脂肪の燃焼や呼吸・循環器系の機能の向上
により、高血糖・高血圧等、様々な生活習慣病
の原因除去やダイエットに効果があるとされて
います。
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そうした有酸素運動の効果をゆる体操で・・・
という今回のテーマを耳にし、
ゆる体操のゆったりとした動きの印象から
「ゆる体操で本当に有酸素運動の効果を
果たすことができるの?」
と、疑問に思われる方もおられるかもしれま
せん。
そうした疑問にお答えする観点も含めながら、
今回は
「ゆる体操を通しての有酸素運動」
のお話をさせていただきます。
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まず、
ゆる体操は見た目の印象と異なり、思いの他
運動量の多い体操だということが言えます。
その秘密は、
レッスンの途中途中で出てくる「ダラ~っ」とい
う声掛けに象徴されるように、
力を抜きながら(専門的な言葉を使えば「脱力」
「緩解」をしながら)動く・・・というところに
あります。
脱力・緩解をしながら動こうとすると、
一つ一つの動きが、四肢(手足)のみを使っ
た動きではなく、体幹部と連動した動きに変
わっていきます。
それは、
「ダラ~っ」という言葉によって全身の力を
抜こうとすることで身体表面部の、いわゆ
るアウターマッスルが脱力・緩解し、
尚且つその状態で何とか動こうとする中で
身体深層部のインナーマッスルが活性化し、
使われるようになってくる・・・ということによっ
て実現します。
例えば、同じ歩く運動でも、
単に手足を振って歩くのと、手足を体幹部と
連動させて歩くのでは運動量が全く異なるこ
とは容易に想像できるかと思います。
また、
インナーマッスルを使った運動はアウターマッ
スルを使った運動に比べ、
数倍から数十倍のカロリー消費が期待できる
という研究もあるようですが、
ゆる体操が、
アウターマッスル主導の運動からインナーマッス
ル主導の運動の方向に運動の「質」を変えること
で、一見激しく動いていないようでも有酸素運動
としての高い効果を実現させている、という説明
にも十分な説得力を感じられることと思います。
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さらに、ゆる体操には一般の有酸素運動には
にはない、独自の利点があります。
有酸素運動を成立させるためには体内に
大量の酸素を取り込む必要がありますが、
通常それは心拍数を上げることによって
行われます。
しかしゆる体操では、全身の脱力緩解によって
毛細血管の働きを高めて血流を促進させる
ことで全身への酸素共有を行うため、
心臓への負荷がかかりにくくなります。
そのためゆる体操は
お年寄りや体の弱い方、体力のない方でも
無理なく取り組むことができ、
からだの内側から徐々に「強さ」を育ててい
くことができるのです。
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もうひとつ、独自の利点をあげるならば、
ゆる体操を通してこれまでご説明をした
「からだと動きのシステム」を身に付ける
ことで、
特定の運動を行っている時だけではなく
日常における何気ない運動・動作を
「有酸素運動化」
させていくことができる、
ということが挙げられます。
通勤や買い物のための「歩き」は言うに
及ばず、布団の上げ下ろし、お風呂の掃除、
食器洗い・・・等々の動作が、
体幹を使ったインナーマッスル主導の運動
に変わることで、それらすべてが有酸素運動
としての働きと効果を果たしてくれるようにな
ります。
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本校では真冬の2か月間の
「ゆる体操初級(通常)」
レッスンのテーマをこの
「ゆる体操で体幹トレーニング」
に定め、
「足ネバ(足ネバネバ歩き)」を始め、
ゆる体操の中でも比較的運動量の多い体操を、
一定の長さの時間確保して行っていきます。
成功のカギはいかに
「ダラ~としながら動くか」
ということ。
「有酸素運動」という言葉に引っ張られ、
つい頑張って動いてしまいがちですが、
そこは指導者である私がその時々の状況
に合わせてリードをし、初めてご参加の方にも
「身体の内側がポカポカして、
すごく運動しているのが分かるけど、
心臓はバクバクしていない」
という、このテーマならではの
「不思議な快適感」
をじっくり味わっていただきます。
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