初期微動と「軸」

昨年10月からレッスンにご参加くださっている
神楽坂ゆる体操教室会員のMさんから、
こんなメールをいただきました。

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<前略>

話は変わりますが、昨日の朝9時過ぎに発生し
た直下型地震の際に初期微動の最初の一瞬で
坪山先生が地震に気づかれたことに驚きました。

長年のゆる体操と空手の取り組みで感じる力が
常人とは違うのかと考えてしまい、ますますゆる
体操に興味が湧いてきました。

引き続きよろしくお願いいたします。

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状況について補足します。

時は約2週間前、
1月28日(日)朝9時のレッスン前のこと。

私は教室に参加された何人かの会員さんと
談笑しながら、
PCに向かってオンラインレッスンのための
Zoom設定をしていました。

その時、足元深くに微かな揺れを感じ、
教室にいらした会員の皆さんに何気なく

「あっ、地震ですね・・・」

と声をかけたのですが、
その場にいた私以外の皆さんは揺れが
感じられなかったため

「えっ・・・?」

という反応。

その数秒後に本当に地震(震度3)がやって
きたので、
Mさんを始めとする会員の皆さんが驚かれた・・・
という話です。

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この話はMさんが書かれているように、
その場にいた私だけが初期微動に気づいて
他の皆さんは気づかなかった、というだけの
話でそれ以上でもそれ以下でもないのですが、

Mさんがこのことに興味をもたれ、それが
ゆる体操への興味ややる気を高めるプラスの
機会になったご様子でしたので、

他にも興味をもたれる方がおられるようなら、
ということでご紹介をすることと致しました。

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ゆる体操のトレーニングでは全身をくまなく、
徹底的にゆるめ、解きほぐしていきます。

全身をゆるめることによって身体が細胞レベ
ルから活性化し、健康度・能力・若々しさを劇
的に高めてくれるわけですが、

この「ゆるむこと」には他にも、重要な変化を
もたらせます。

それは一言で言うと、

「地球とのつながり・関係性が高まる」

ということです。

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いきなり

「地球とのつながり」

と言われても

「はぁ?」

と感じられる方が多いことと思われます。

いわゆる「スピリチュアル系」の話しかと
勘違いされる方もおられるかも知れませ
んので、できるだけどなたにも理解しや
すい形でご説明をしたいと思います。

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全身の力みが抜け、ゆるむということは、
その分、地球のもつ重力の働きに抗う
要素が少なくなり、より従順に受け入れる
方向に進む、ということに繋がります。

実感としては、
全身がゆるむことでズシーっとした「重み」
が増し、重力の働く先である地球の中
心の方向に向かってダラ~っと「垂れていく」
ことが感じられます。

そして、重力の働きにより従順になる中で、
自分の体重を支える重心の位置を感じる
力が高まり、さらにはその重心の位置感覚
が地球の中心に向かってどんどん深まって
いきます。

そのことが、ゆる体操の最重要課題である
身体の「軸(センター)」の形成につながって
いくのですが、
この、重心の位置感覚の強さと深さは、その
ままゆる体操の本質的な上達度を測るバロ
メーターにもなります。

今回、私だけが地震の初期微動を感じることが
できた理由は、
私が、長年のゆる体操のトレーニングにより
その時同じ場にいらした他の皆さんよりも
強く、規模の大きな「軸(センター)」の意識を
持っており、
それがセンサーの役割を果たしてくれたから
だと理解しています。

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この「軸(センター)」の強さや規模の大きさ
は、人間の在り様や能力に様々な影響を与え
ており、トレーニングが進むと、

「本人は何気なく、無意識に行ったことなのだ
けれど、普通の人ぼ感覚からすると驚くような
パフォーマンス」

ということが日常の中でちらほら起こるように
なります。

今回のこともそのようなひとつと言えますが、
ゆる体操を本格的に一定期間以上トレーニング
されてきた方であれば、おそらくほぼ全員が私と
同じ反応をされたものと思います。

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さて、1月28日(日)のその後の話し。

地震を初期微動の段階でいち早く察知して
それを冷静に伝え、主要動が来てからも冷静

「この強さなら心配ありませんよ」

と一言。

そして主要動が収まってからは

「今回の地震は大丈夫ですが、本当に大きか
った時は私が声を掛けますのですぐにこのビル
から避難してくださいね」

などとアナウンスし、
また何事もなかったようにZoomの設定作業
に戻った私。

生徒さんからはさぞ、

” 頼りになる先生”

に見えたことと思います。

我ながら、カッコよかったと思います。

でも、私にしてはカッコ良すぎたのかもしれ
ません。

物事がうまく進みすぎ、
そのことによって分不相応な評価を受けてし
まった後には必ず「オチ」が来る、
というのが世の定め。

案の定、
その「オチ」は早速その直後にやってきました。

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「ん?! 映らない!」

オンラインレッスンに参加されている皆さん
の様子を映し出すためにパソコンと接続して
いるモニターが、映らないのです。

これが映らないとオンライン参加の皆さんの
様子を確認できないばかりか、
自分がカメラにきちんと収まっているかもわか
りません。

私は機械音痴。

先程の冷静な対応とは打って変わり、
みるみるテンパりはじめます。

見かねたMさんがパソコンの所に来られ、
接続状況などを冷静に確認。

もはや立場は逆転です。

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そんなMさんのご協力もあり、そのレッスンも
無事盛況のうちに終えることができましたが、

一旦は爆上がりしたであろう私の

“頼れる先生”ポイントは
(古いフレーズで恐縮ですが)

「3歩進んで2歩下がる」

状態に陥ったものと思われます。

パソコンや機械類との

「ココロのつながり」

を高める方法って、ないのかな・・・。

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